『ヤモリが』 作:親王(ぶんげい分科会)
「きゃっ」
取り出した服に何かついていると思ったら、ぽとりと床に落ちるなり、さささっと箪笥の裏に入り込んだ。おそるおそる箪笥の裏を覗くと、イモリがじっとこちらを見つめていた。
「お母さん、イモリがいた」
母に報告すると、母は「どれどれ」と箪笥の裏を覗いた。壁に頬をべったりとつけている。
「ヤモリじゃないの」
「イモリじゃなくて?」
「イモリはこのヘンいないでしょ」
「どうして」
「だって水場ないし」
「そうなの?」
「たぶん」
母は箪笥の裏を覗いたまま、平板な声で答えた。
私も母の上に重なるように、壁にぺったりと頬をつけて覗く。親子の顔が、団子さんみたいに並ぶ。
「どうする、逃してあげる?」
上にある私の顔に、母は問う。
「えー、でもなんかかわいいじゃん」
私は、思ったままを口にした。じっと身を固めてこちらを伺うヤモリの姿が、愛くるしい。
「何考えてんのかな」
「何も考えてないでしょ、ヤモリだし」
「ヤモリは、両生類?」
「両生類はイモリよ。あんた、ちゃんと理科の授業聞いてた?」
母は呆れたように言って、立ち上がった。急に立ち上がるもんだから、母の黒い頭が私の鼻にごつんと当たる。
「いったー」
「あんた、時間大丈夫なの?」
痛がる私をよそに、母は壁に掛かった時計を見上げた。
三時十五分。
「あ」
私はひっつかんだ服に着替えると、サンダルをつっかけて家を飛び出した。
ばかねー、あんたは。母はさえずるような声で言いながら、何かおもしろいものでも見るように私を見送った。
電車がトンネルに入った。真っ黒く塗り潰された窓に、自分の立ち姿が浮かぶ。
いつもよりも、ぱっとしない服装だった。
いつもはこっちの方が性格明るく見えるとか、あっちの方が男子ウケが良さそうだとか、そんなことを考えて、私は大学に行く。けれど、今日は違った。ヤモリが付いてたヤモリウケのいい服を着て、私は大学に向かっている。
いつもより、身体が軽かった。普段は周囲の空気からはみ出ないように押し込めている身体が、はつらつと解放されている。
今日は、自分らしく行こう。
いつもより軽くて大きい足取りで、私はホームに踏み出す。
友達に嫌われるのも、好きな男の子に見てもらえないのも、怖くない。だって私には、ヤモリがいるんだもの。
想いは密。UNIDOL2021 Summer 関東予選2日目 【独自取材&レポート】
今回は、前回に引き続きユニドル関東大会予選二日目の各チームパフォーマンスレポート、さらに最後には早稲田大学のチームに頂いた特別コメントを掲載しております。是非最後までご覧ください!
前回のユニドル関東大会予選一日目の記事はこちら。一足早い「夏」。UNIDOL2021 Summer 関東予選1日目【独自取材&レポート】 - 早稲田大学マスコミ研究会
★.ユニドルとは?
——女子大生たちによるアイドルコピーダンスナンバーワンをかけた、日本で一番熱い大会である。
2011年から始まった本大会だが、2021冬は新型コロナウイルスの影響で決勝が行われなかったということで、実に3大会ぶりの決勝開催ということになる。
オンライン観覧でも会場の熱い雰囲気が伝わってくる。声だし・飛び跳ねなどが禁止されている分、観客たちが振るペンライトや拍手にはいつも以上に熱がこもっていた。直接的な歓声や叫び声は聞こえないものの、以前のような活気を十二分に感じることができる大会となっていた。
<ルール>
各出場グループに与えられるパフォーマンス時間は7分30秒。
ダンス・表現力・個性・演出・魅了度、以上5つの項目から審査される。
審査員表と観客による得点票で結果を決める。
関東予選1日目では3チーム、2日目4チームが決勝進出チームとして選ばれる。
大会テーマは、“なつやすみ”。
出場者にとっては、努力が実を結ぶ大会に、
観客にとっては、ユニドルを通じて非日常な休息を満喫できる大会になるように、という思いからのテーマだ。
関東予選二日目の出場チームは以下の12チーム。
審査員は以下の3名の方々。
アソビシステム株式会社CCO兼エグゼクティブプロデューサー 稲着達也氏
振付師 岡本和子氏
振付師 福本大樹氏
各チームパフォーマンスレポート
1. mint☆ 日本女子大学
Maison book girl 『十六歳』
・爽やかなミントグリーンのセーラー服風の衣装。腕にはパステルカラーのリボンをつけて登場。
・青い照明の中、無機質な表情でスカートの裾を揺らし踊る3人は、優雅に泳ぐ熱帯魚のようで美しかった。
チームしゃちほこ 『じりじり夏活委員会 feat.しまじろう』
・表情は一変、三人が向かい合わせになり手を前に出すと同時に盛り上がっていく音楽。「夏休みだ~!」という煽りの声で会場のボルテージも一気に上がった。
・じめじめした梅雨の空気を忘れさせるほどの弾ける笑顔が印象的。
BiSH 『リズム』
・静かにしっとりとした始まり、サビでは一変しメッセージ性の強い曲調で観客を魅了する。
・乱れた髪、吹き出す汗、苦しそうな表情までもが美しい。「エモい」とはこのこと。
2. 成城彼女 成城大学
櫻坂46 『Nobody’s fault』
・胸元の銀の刺繍が綺麗な巫女風衣装で登場。
・明転の瞬間から既にかっこいい。手先、足先、衣装の先にまで神経が張り巡らされている踊り、そして激しい動きにも関わらず一瞬たりとも崩れない表情は圧巻。
I☆Ris 『アルティメット☆MAGIC』
・王道アイドルソングの曲調に合ったカラフルな衣装にチェンジ。
・観客の巻き込み方が上手く、一緒に踊りたくなる。
アンジュルム 『泣けないぜ…共感詐欺』
・本家にも劣らぬ、完璧なフォーメーションダンスに圧倒される。アーカイブ配信を見る際は是非固定カメラで見て頂きたい。
NMB48 『母校へ帰れ!』
・後ろを向く際に見える腰もとのリボンがカラフルでとてもかわいい。
・指を指す振りで、笑顔から力強い表情へと切り替える時の緩急が素晴らしい。
・最後のあいさつでメンバーの一人が放った「楽しかったー!」の一言。この一言がどんなパフォーマンスよりも深く胸に刺さる。
3. わがままマリオネット J大学
悲撃のヒロイン症候群 『ゼロセンチメンタル』
・全員ツインテールorハーフツインというアイドルの特権姿で登場。
・激しい照明の中、クールなパフォーマンスをする3人は「わがままマリオネット」の名の通り、意思をもって動き出したお人形のよう。
まねきケチャ 『冗談じゃないね』
・黒シャツを脱ぎ捨てスカートとセットのノースリ衣装にチェンジすると、先ほどのクールな表情からは想像できない最強アイドルスマイルで会場を煽る。本当にさっきと同じ子たちだろうかと目を疑う。
・夏のアイドルソングいえばこの曲。歌詞に合わせてころころと変わる表情に釘付け。跳ねるような振付に合わせて揺れるツインテールがかわいすぎる。
4. kimowota☆7 法政大学
クマリデパート 『YESモチFEVER』
・メンバーによって個性あるセーラー服衣装がカラフルでとてもかわいい。
・登場時の一列フォーメーションやコミカルな振り付け、王道アイドルソングとは違ったクセのある曲で強い印象を残した。
サクサクJUMBLE 『気分上々でいきまshow!!』
・既に温まり切っている会場をさらに盛り上げるハイテンションさ。
いぎなり東北産 『re;star』
・先の2曲とは全く違った曲調。曲代わりのコンマ何秒かの間に急に大人っぽい表情に切り替わり度肝を抜かれた。
・魅せ方を完璧に熟知してる身のこなし、セトリの組み方に脱帽。
超ときめき♡宣伝部 『エンドレス』
・「これが最後の曲です!」と観客をこれでもかと見つめ会場を煽るメンバー。明るい曲なのにどこか切なくて泣きそうになる。
・配信越しでも会場の盛り上がりが伝わるパフォーマンスだった。
~MC①~
・それぞれの大学のカラーのTシャツ、サイリウムがある。複数のチームを推しており、合間に別のカラーのTシャツに着替える人もいるとのこと。
・会場にはkimowota☆7のパフォーマンスを見て既に涙を流しているファンの姿が。
・メンバーだけでなく、映像制作、衣装制作担当などさまざまな人が関わっているのが
UNIDOL大会。
・「年々映像や衣装のクオリティが上がっていて、映像撮るためにわざわざロケにいったり、衣装を何着も用意しているグループもあってすごいね」とMCの静さん。
5. 立教アイドル研究会 立教大学
悲撃のヒロイン症候群 『ゼロセンチメンタル』
・先にわがままマリオネットが披露した楽曲だが、人数を活かした力強い踊りでまた違った魅せ方であった。
・激しい動きの中の繊細な振りもしっかりとコピーしていて素晴らしい。
超ときめき♡宣伝部 『7月のサイダー』
・サイダーっぽい水色のチュールがついた白ワンピースで登場。
・初夏にふさわしい、さらっとした曲調。キレのあるそろった振りを爽やかな表情でこなすメンバーがかっこいい。努力の賜物。
Pimm’s 『Kimi to boku』
・2人が背中合わせになって歌う出だしがめちゃくちゃ良い。
・拳を突き上げたくなるようなバンドサウンドで、曲中の「Oh Oh Oh」は声を出さずにはいられない。
6. BLUE PRINCIPAL 青山学院大学
日向坂46 『ドレミソラシド』
・丈感や配色にこだわりを感じる衣装、見る人を笑顔にするハッピーオーラ溢れるパフォーマンス、全てに日向坂46へのリスペクトが詰まっている。
Juice=Juice 『CHOICE & CHANCE』
・衣装のギラギラジャケットが映える楽曲。Aメロでの目まぐるしくかわるソロパートがかっこいい。
・グループのコンセプトである「全員が主役」を体現したようなサビの横一列フォーメーションがとても良かった。
≠ME 『自分賛歌』
・ジャケットを脱ぎかわいらしい夏制服風衣装に。
・「こっち見て 笑って!」と人生を励ましてくれるメンバーたちの眩し過ぎる笑顔に涙を抑えられない。
7. ももキュン☆ 早稲田大学
SKE48 『夏よ、急げ!』
・ハロプロ風のスパンコールでできたカラフルな衣装で登場。
・ぴたりと揃った綺麗なダンスがV字フォーメーションの良さを最大限まで引き出していた。
・みんなが同じ動きをするのではなく、どこを見ればよいか迷うほど舞台を広く使ってさまざまに動くため、目が忙しい。どこを見ても最高。
Cheeky Parade 『カラフルスターライト』
・全員振りが大きくはっきりしていて全力さがよく伝わり、見ていて非常に気持ちが良い。
モーニング娘。′16 『泡沫サタデーナイト』
・いわゆる「エモい」感じの楽曲をラストに持ってくるグループが多い中、ここでこの曲をチョイスするセンスの良さ。そして衣装が曲の世界観にマッチし過ぎている。
・「サタデーナイト!」の、のけぞる振りもばっちり決まっていた。あの瞬間確かに会場はダンスフロアに変わっていた。
8.UNGRID 慶應義塾大学
・モニターに映し出される強い言葉が、前大会のパフォーマンスを想起させる。
「限界を超えていけ」、「もう一度あの場所に立つために」。
SKE48『FRUSTRATION』
・1人1人の表情から個性がにじみ出る。不敵な笑み、弾ける笑顔、表情の作り方でメンバーを覚えてしまうほど。
アンジュルム『私を創るのは私』
・移り行くソロパートの後ろで、全く乱れず続くフォーメーション移動が美しい。
・最後、上着を脱ぎ捨てる演出で次への期待を高め、中盤も観客の目を離さない。
日向坂46『JOYFUL LOVE』
・脱ぎ捨てる、雰囲気の転換、次の曲へ——という完璧な繋ぎ。
NMB48『夢は逃げない』
・放出!歌詞に乗せられ、ストレートに熱が伝わってくる。
・「ここまでこれたのは、支えてくれた仲間がいたからです。私たちは絶対、決勝という夢を掴みます!」。ここぞというタイミングでぶつけられる生の声の力は絶大。
~MC②~
・「私気づいちゃいましたよ!アイドルさんのチームによって、ハロプロさんだったらギラギラ系、乃木坂さんだったらふわふわ系とか気づいちゃいました!」、「青春!って感じが素晴らしい」と星野さんもUNIDOLの魅力を語る。
9.Prismile 早稲田大学
つりビット 『ウロコ雲とオリオン座』
・「オリオン座」の星を描く振りから覗く笑顔に「かわいい」が溢れている。
・つりビットのかわいらしい楽曲と、揺れる白いワンピースの爽やかさがよく合う。
Fullfull pocket『流星flashback』
・マルチカメラでは、観客それぞれに視線を向ける様子が見える。オンラインならいくらでも推しジャンできるが、決して彼女たちには届かないのであった。
・手を大きく使うフリ、特に指をさすフリが印象的。誠意を感じるパフォーマンスだった。
転校少女*『星の旅人』
・青く煌めく衣装にチェンジ。
・一列に並んでソロの受け渡し、そこから散っていくフォーメーション、人数も活かして全く飽きさせない。特にソロはリップシンクの技術が高く、本当に歌っているように見えた。
10.君はトキシック W大学
モーニング娘。‘16『ムキダシで向き合って』
・前大会の3人だったが、今大会は5人での出場。しかし本家の人数より少なく、相変わらずフォーメンションの工夫が光る。
超ときめき☆宣伝部『エンドレス』
・去年冬、決勝に進出したものの舞台に立てなかった悔しさを共有して始まる。
・ハロプロ→スタダという切り替えが衣装・ダンス総じて巧み。スタダの「ダンスの全力さ」と笑顔を完全再現していた。
私立恵比寿中学『ポップコーントーン』
・「諦めてしまうことなんてない」。客席をしっかり見つめて歌う姿は、応援する人たちへのメッセージに感じられた。
・全員が髪の毛を振り乱し全力で踊りながらも、白い歯を見せ続ける一直線のかっこよさ。
11.成徳ロマンス 東京成徳大学
CY8ER『ごーしゅー!』
・衣装に電飾が!関東予選2日目では特徴的な選曲。儚いながらも生命力を感じる不思議な魅力がある。
・「あー!!」「いぇー!」の掛け声で、声を出せない観客のもどかしさを晴らしてくれた。
・ザ・アイドルな、カラフルな水玉衣装がかわいい。
・誰のソロパートなのか一目でわかる1人1人の「押し」「引き」のうまさ。
・「お疲れちゃーん」の部分に、「なんとなんとなんと最後の曲だって」と台詞を差し込み、「そんなぁ~」で倒れ込むメンバーたち。
=LOVE『青春“サブリミナル”』
・CY8ER、エビ中、=LOVEと、コピーするアイドルの幅広さに感激した。
・最後の細かいフォーメーション移動から対称性までも、全てが完璧であった。
12.愛センチメートル 江戸川大学
夜行性アミューズ『N.P.C.』
・3人という少人数で、この広いステージ全体を使うスタミナに震えた。左右の往復、上下の差の付け方、目が忙しい。
真っ白なキャンバス『セルフエスティーム』
・背景の映像の迫力、こだわりがパフォーマンスを後押ししていた。
虹のコンキスタドール『サマーとはキミと私なりっ‼』
・あれだけ移動しまくって、最後にこの熱量の曲を持ってくる攻めの姿勢がすごい。
・3人のクールな表情にも惹かれていたが、ここにきて”アツくてやぶぁい”一面を見せられギャップにさらに引き込まれる。
・笑顔が顔からはみ出るかと思うくらい大きくてキラキラしていた……。忘れられない。
★. SECRET GUEST
オンライン投票のトラブルで急遽、自由トークタイムの後、暗転。暗い会場に虹色の照明と音楽だけが鳴り響き、期待感が高まる。そしてユーモア溢れる注意事項と「シークレットゲストは悪ノリが過ぎる」という情報が共有された後、いよいよシークレットゲスト登場。
シークレットゲストはアップアップガールズ(仮)、略してアプガ。挨拶もそこそこに、パフォーマンスが始まった。
『1曲目』
虹色の照明が映える白を基調とした衣装で元気に登場。観客とダンスでコミュニケーションをとっているかのような、前にアピールするダンスで会場を盛り上げた。所々で1列になるフォーメーションがあり、グループとしての一体感が感じられつつ、メンバーの個性が輝いていた。
ここで自己紹介
一人ずつの明るい自己紹介が始まる。アプガに入るために留年してしたアプガ愛強めの大学生メンバーもいれば、高校生でフレッシュに活躍するメンバーも。
それぞれのキャラクターが分かる、明るく爽やかな自己紹介だった。一人ひとりの個性が光る8人グループのこれからのパフォーマンスにさらに期待が高まる。
『戦線ブランデューワールド』
2曲目は雰囲気をガラッと変え、美しい強さが感じられるようなキレキレダンスでスタート。暗い会場にネオンカラーの照明が、各人を際立たせるダンスとフォーメーションとマッチ。前後の奥行きを感じさせるようなフォーメーション構成が、パフォーマンスの立体感も作り出していた。
『一歩目のYES!』
縦一列から広がっていく動きがあるフォーメーションからスタート。会場の後ろにはPVが映し出され、PVとの連動したパフォーマンスがより世界観を作り出す。笑顔と爽やかなPVと柔らかいダンスから、夏らしさを感じられた。
『バレバレI LOVE YOU’21』
ラスト曲。明るくもありながら、しなやかで強弱があるダンスがラストの雰囲気を出す。要所要所でメンバーの仲の良さが垣間見えるような、シンメトリーも。円状のフォーメーションやカノンなど、見ごたえ盛りだくさんのパフォーマンスで満足度はピカイチだった。
曲ごとに表情やフォーメーションが色とりどりに移り変わりつつも、メンバー一人ひとりの個性を輝かせたアプガ。
明るく手を振りながら、笑顔で退場。短い時間でも、会場を盛り上げ、観客との一体感を演出するパフォーマンスが魅力的だった。
★.結果発表
全ての出場チームがステージに揃う。コロナ対策でステージに立てないグループもいたが、いよいよ緊張の結果発表。
なんと第1位と第2位は投票数が同数のため、審査員の投票で1位が決まるそうで、より会場は緊張に包まれる。
そして映えある第1位は
第1位:審査員投票1位、会場観客投票1位、オンライン投票3位
「成城彼女/成城大学」
名前が呼ばれた瞬間に歓喜に満ちた歓声が上がった。ここまでの努力が報われたことに安堵した想いが溢れる、グループ全員の涙交じりのコメント。
写真撮影時に見せた涙交じりの笑顔が印象的だった。
第1位と投票数同数、僅差の第2位は
第2位:審査員投票3位、会場投票2位、オンライン投票1位
「ももキュン☆/早稲田大学」
喜びと悔しさが入り混じっている印象だった。第1位通過を目指していたことや、第2位という結果への感謝を述つつ、決勝戦への熱い意気込みを話していた。
(結果発表後は声のみの出演で舞台には上がられなかったため、パフォーマンス中の写真を使用させていただきました。)
1・2位との得点差はなんと3点。惜しくも第3位は
第3位:審査員投票2位、会場投票3位、オンライン投票2位
「kimowota☆7/法政大学」
関東予選2日目に延期になったが、実施できたことに対する感謝や、周囲への感謝を話していた。コロナ禍だからこそのグループの苦労と、このようなステージの場の貴重さを感じた。
決勝に上がれるチームはあと1チーム。最後に決勝に進む第4位は
第4位:審査員投票5位、会場投票4位、オンライン投票4位
「UNGRID/慶応義塾大学」
1位の目標には届かなかったが、前回の冬予選からの成長を感じた結果になったようだ。
結果発表の後、「夢に向かって走っている姿を一緒に見守りたい」とアプガから温かいコメントが送られた。
また、惜しくも4位以内に入れなかったグループにも敗者復活戦がある。決勝に進んだグループには勿論、敗者復活戦に臨むグループにもエールを送りたい。
感動の涙も悔し涙も混じった関東予選2日目。様々な想いとコロナ禍でも元気をもらえる「アイドルパフォーマンス」を感じられたステージだった。
★.早稲田大学グループより特別コメント
本サークルの在籍する早稲田大学のグループから、特別にコメントをいただきました!
・君はトキシック
①自分たちのチームの特色やアピールポイント
対面で練習が出来ないため、zoomや動画を活用しての練習をしていました。zoomだけでは分からない問題点がある為、定期的にメンバーが家で撮った動画を送り合うようにしていました。
②予選を終えての感想
今回予選では悔しい思いをしましたが、敗者復活戦、フレッシュ大会や早稲田祭などまだまだ活動の場があります!
今後も成長を続ける君はトキシックにご注目下さい!
・Prismile
①自分たちのチームの特色やアピールポイント
各自で動画を撮ったものを提出してフィードバックを行うといった練習方法をとっていたのですが、どうしても対面でやるよりもわかりにくかったり、Prismileのパフォーマンスで大事にしている空気感を作り上げることの練習がしにくく、難しかったです。
②予選を終えての感想
予選では負けてしまいましたが、敗者復活戦からの決勝進出に向けて頑張りますので、応援よろしくお願いします!
・ももキュン☆
①自分たちのチームの特色やアピールポイント
全曲を全員で魅せる、全力全開なフルパワーのパフォーマンスが私たちの持ち味です!一人一人が個性を出しつつ、チームとして一体感を持ち、会場やオンライン配信の向こう側までをも巻き込む、パワフルさに注目してほしいです!
②予選を終えての感想
1位と同点での第2位という順位をいただき、嬉しくもあり、悔しくもあります。大学の方針により、緊急事態宣言中に対面練習ができなかったため、宣言明けから追い込みで練習を重ねました。新メンバーはよく着いてきてくれたと思いますし、短期間でここまでの結果が出せたことに正直驚いています。みんなが本気で頑張ってくれた証だと思います。今回の結果を自信にして、しかしながら2位となった悔しさをバネにして、私たちなりに決勝戦では優勝を掴み取りに行きます!
③予選でのパフォーマンスの見所
曲の変わり目での切り替えを大事にしてきました。可愛い曲からかっこいい曲、かっこいい曲から可愛い曲、表情やオーラをガラリと変えることを意識したので、曲の変わり目に注目してほしいです!
④決勝への意気込み
新型コロナウイルスの影響で中止になってしまった2020年夏大会、2020-21年冬決勝、そして悔しい思いをしてきた全てを背負って挑みます。これまでのももキュン☆の歴史を一心に背負い、悲願の優勝をここで、この夏、掴み取ってきます。
⑤早稲田大学では、宣言中の対面練習ができない状況にありました。苦労した点や工夫した点はありますか?
練習動画を撮ってダンスリーダーに送る、というやり方をとりましたが、やはり動画だとニュアンスの違いを教えるのが難しく、家で踊るとなると音に注意しなければならず、思うように踊れず、苦労しました。しかし、定期的にZoomでミーティングを行うことで、会えなくてもみんなの気持ちを高めていけたと思います。
⑥今後の活動や、早稲田祭に向けて宣伝したいことはありますか?
大学の方針に従い、できる範囲で私たちのパフォーマンスがお届けできたらいいなと思っております!まずは夏決勝、優勝しにいきます!そして、2021年も早稲田祭にも出演予定です。楽しみにしていてください!
想いは密
UNIDOL2021 Summer関東予選2日目は、コロナ禍で延期を余儀なくされたが、関係者の想いを原動力に無事に開催された。結果発表の際、多くのグループが開催自体に安堵と感謝を述べており、改めてこのUNIDOL2021への想いの強さを感じた。だからこそ、コロナ禍でも、出場グループ・私たち観客・運営側の全関係者が、このUNIDOL2021を大切にする想いが密に交差した時間になっていたのではないだろうか。
原作未読の大学生が映画マチトムを見てみた!【試写会レポート③】
今回は、映画「都会のトム&ソーヤー」の完成披露試写会にお邪魔させていただきました。私は「都会のトム&ソーヤー」を読んだことはなく、試写会で初めて作品に触れます。トム&ソーヤー未読の人間から見たレポをお届けします!
試写会は舞台挨拶から始まります。メインキャストの城桧吏さんを初め、まだ中学生のキャストが壇上に並ぶ。時折噛んでしまう場面もありつつも、しっかりと受け答えされていて感服しました。中学生の私があの舞台に立ったとしても、緊張して何も言えなかったと思います......(笑)。中学生ながら、すでに俳優としての度胸を持っているのですね。
いよいよ「都会のトム&ソーヤ」の観賞。序盤に出てきたソーヤの秘密基地(正確には秘密砦)には大興奮。まさに、子供の頃思い描いた秘密基地でした。御曹司のソーヤが、親のお金でなく自分の手で家具や本を集めた点も素晴らしい!秘密基地の家具は自分で揃えてこそです。
そして、ナイトとソーヤは体験型ゲームに挑むことに。劇中の演出や音楽、役者の演技がゲームに臨場感を与えています。特に、「Z」の演技が凄すぎて驚愕。「本当にゾンビになっているのでは?」と、疑うほどです。そんなZに追われながらも、機転を効かしてピンチを乗り越えるナイト。その類い稀なるサバイバル能力は尊敬していまします。ナイトは自称「どこにでもいる平凡な中学生」なのですが、映画での活躍は非凡そのもの。格好良すぎです。良い意味で「二度と平凡を名乗るな!」とツッコミみました。
映画を見終えて「これを小学生の時に見たかった!」です。秘密基地や街全体を使った体験型ゲーム、謎解きや悪役との戦い。小学生をワクワクさせる要素がこれでもかと詰まっています。小学生の私がこの映画を見たら、次の日から都会のトム&ソーヤごっこを始めるでしょう。ソーヤの口癖を真似して「that's right」と言い出すこと間違いなし。
少年の気持ちを思い出せる、素晴らしい映画だと思います。皆さんもぜひ、劇場に足を運んでみては如何でしょうか?
懐かしさをもう一度【試写会レポート②】
映画を観て「懐かしい」と感じたことは初めてだったかもしれない。私は、原作の「都会のトム&ソーヤ」シリーズを読んだことがなかったため、映画を観終わった後にキャラクターがいかに再現されているかを比較したり、原作でどのように彼らが描かれていたかを思い出したりすることはできなかった。しかし、本作を観て幼い頃に初めて映画館に連れていってもらった記憶を思い出した。小学生の時、初めてショッピングモールの映画館に連れて行ってもらった。何を観たのかは思い出せないが、大きなスクリーンと壮大な音に飲み込まれそうになったのを覚えている。あの時、確かにワクワクしていたのだ。数年経った今、映画館のスクリーンに驚かされることはなくなった。
しかし、なぜか見慣れたスクリーンに映る『マチトム』の登場人物たちに過去の記憶を重ね合わせ、幼い頃にワクワクした気持ちを追体験させられた。この映画は、主役の内人と創也の凸凹コンビが力を合わせ謎解きに挑戦していく物語だ。中学生ながらも祖母から教えられた知恵を持つ内人と頭脳明晰な創也。本作の見どころはこの二人が謎を爽快に解いていくところだけではない。真逆の性格である二人が次第に打ち解けあう姿に感動する。幼い頃は未知なものに惹かれる一方で、不安もあるはずだ。物語では、内人は自分を「普通」だと言い、周囲から一目置かれている創也に心惹かれる。一方、創也は内人が内に秘める力を感じとり、彼をゲームに誘う。彼らが物語を動かす鍵は互いに力を合わせることだった。自分以外の人は思い通りにはならないと大人の私たちは知っている。しかし、彼らは突き進むため時に衝突しながらも、互いに力合わせようと努力する。友情も冒険と同じように常に期待と不安の繰り返しだ。そうした純粋で甘酸っぱい気持ちをこの映画を通して思い出した。
はやみね作品を読んだことがない人でも、謎解き冒険ストーリーに触れたことがない人でもきっと懐かしさを取り戻せるだろう。いつか感じたあの気持ちを映画と共に思い出してみてはいかがだろうか。
世界で初めて映画「都会のトム&ソーヤ」を鑑賞したファンのひとりになった話【試写会レポート①】
2021年6月29日火曜日、映画「都会のトム&ソーヤ」完成披露試写会。
よみうり大手町ホールは、大きな拍手で包まれました。
——この時間に立ち会うことができてよかった!
——この映画を観られて本当によかった!
心を満たすあたたかさを感じながら、私もただ力いっぱい、手を叩いていました。
出演者の方々の思いが、ファンの前で語られた瞬間。
世界で初めて、ファンの前で作品が上映された瞬間。
興奮と感動に満ちたその1日を、今回はレポートしていきます。
ーーーーーーーーーー
さて、時は遡り、15時15分。
完成披露試写会の会場がある読売新聞ビルには、当日のスケジュールに奔走する関係者の方々の姿がありました。
ピリリとした緊張感が廊下にまで充満し、こちらもドキドキしてきます。
「このあと本当に完成披露試写会が行われるんだ……」なんて当たり前のことを、強く実感させられる空間なのです。
そして間もなく始まるのは、劇中でクラスメイトを演じ、試写会にも登壇予定の城桧吏さん、酒井大地さん、豊嶋花さん、渡邉心結さんへのインタビュー。
劇場で販売されるパンフレットに掲載される予定の座談会です。
インタビューを見学させていただくことになった私は、すごく光栄だと楽しみにしていたのと同時に、一抹の不安も感じていました。
だって、出演者のみなさんが話されている様子を至近距離で目撃できちゃうんですよ⁉
小学生くらいのころからの原作ファンの私は、城さん、酒井さんが演じられた主人公の内人くん、創也くんはもちろんのこと、豊嶋さんが演じられた美晴ちゃんも、渡邉さんが演じられた真田女史も、ずっと大好きなキャラクターです。
大好きな作品の実写化なんてそれだけで感無量なのに、その出演者の方々がお話しされている様子を間近で拝見できるなんて、滅多にあることじゃありません、恐れ多すぎる。
一方で、だからこそ、その時に自分がどんなことを考えるのか予想できず、「勝手な理想像を押し付けて失礼な感想を抱いてしまわないか」と、見学前は少し心配していたんです。
さて、実際に拝見するとどうだったのかといいますと、このレポートを書かなければならないことも忘れ、出演者の方々のお話に聞き入っていました。
インタビューって、もっと「聞かれたことに答えなきゃ!」という焦りみたいなものが漂うのかと思っていたんですね。
回答をひねり出す感じ、といいますか。
もちろん、インタビュアーさんの問いかけに出演者の方々は真摯に答えられていたのですが、緊張感よりも、楽しそうな空気感が非常に強かったのです。
他の方が質問の答えを考えている間はニコニコと見守っていたり、気軽にツッコミを入れたり、ツボに入って爆笑したり、お互いに暴露し合ったり。
いい意味で遠慮がなく、本当にクラスメイトなんじゃないかと思うほど、和気あいあいとリラックスして話されているのがすごく印象的で。
部屋から出た時には、頭が回らなくなるくらいふわふわとした感覚に陥っていました。
それほどに、みなさんの雰囲気が素敵で、心がいっぱいになったのです。
「この後観る映画は、絶対に素晴らしい映画だ」という確信が一層強くなりました。
ーーーーーーーーーー
さあいよいよ、完成披露試写会。
間隔を開けて長く長く続く入場待機列。
会場に流れるのは、緑黄色社会さんが歌う主題歌「アーユーレディー」。
中学生くらいから大人まで老若男女集まったファン。
スクリーンには、映画のロゴが浮かび上がって。
見えるもの、聞こえるもののすべてが、刻一刻と迫るその時に向けて、ドキドキを高めていきます。
18時ちょうど、その時は来ました。
城桧吏さんから順に、壇上に出演者の方々がひとりずつ登場。
最後に河合勇人監督が登場し、7名の登壇者が一列に並びます。
舞台挨拶が、始まりました。
心がみるみるうちに満たされていく感覚。
出演者の方々を見ていると、思わずこみあげてくるものがあります。
ひとりずつ始まった挨拶を夢中で聴きながら、頭の片隅でふと疑問が浮かびました。
——なぜ自分は、こんなに感動しているんだろう?
出演者の方々を直接拝見するという意味では、先ほどのインタビューも同じ状況だし、むしろ距離ならインタビューの時の方が近い。
しかも舞台挨拶はまだ始まったばかりで、出演者のみなさんが登場しただけでなぜあんなに胸がいっぱいになったのか。
この感動はどこから来ているのか……。
その時、柳川博行役・森崎ウィンさんの挨拶が心に飛び込んできました。
「今隣にいらっしゃる僕の可愛い後輩たち、そしてこの作品の門出の日に僕も参加出来ることに喜びの気持ちでいっぱいです」(スターダスト オフィシャルサイトより)
その言葉がストンと落ちて、ああそうか、と目の前が開けた気がしました。
小学生のころからずっと追いかけてきた大好きな作品。大切な作品。
そのひとつの節目の日、「門出の日」に立ち会えていることが、どうしようもなく幸せなんだ。
だからこんなに私は感動しているんだ。
そう気づいたのです。
これが感動せずにいられますか! いられませんよ……。
手元にハンカチを準備していた自分、えらいぞ。
自分がなぜこんなにも心揺さぶられているのかがわかったことで、改めて自分の気持ちを自覚したのか、その後はハンカチの出番がたくさんありました。
酒井大地さんが「初めての相棒が桧吏でよかった」と語ったこと。
サプライズで流れたメイキング。
城桧吏さんが「ぼく——内人は」と言い直したこと。
挙げればきりがないほど感動のポイントが多くて、本当に大変でした……。
舞台挨拶のはじめ、特に城さん、酒井さん、豊嶋さん、渡邉さんが緊張されているのが、客席で観ている私にまで伝わってきて。
でも、インタビューの時に感じたクラスメイトのような距離感はそのまで。
考えを巡らせながらも、主演として力強くコメントされる城さん。
素直な気持ちを、そのまま言葉にしてくださろうとする酒井さん。
堂々とした佇まいと、はきはきとした話し方が心を奪う豊嶋さん。
無邪気で初々しくて、見ていると思わず笑顔になってしまう渡邉さん。
舞台挨拶を拝見して、いつの間にかみなさんのファンになっていました。
そして、トーク中に常に相槌をうって場を和ませてくださる玉井詩織さん、兄のように後輩を見守る森崎ウィンさんの存在に、心安らぐ自分がいて。
こんな素敵な方々が出演された、映画「都会のトム&ソーヤ」が完成したことが、本当に本当に嬉しいです。
映画完成、おめでとうございます!
——ここまでですでに心がいっぱいですが、やはり話さないわけにはいきません。
世界で初めて映画「都会のトム&ソーヤ」を鑑賞したファンのひとりになった話を。
といっても、内容については話せないので、これだけ言わせてください。
この映画を観ると、都会(まち)を全力で、息が切れるまで、走りたくなります。
忘れていた、忘れていたことにすら気づかなかった、中学生のあの日を思い出します。
いつの間にかできなくなっていた、できなくなっていたことにも気づけていなかったたくさんのことを、全力でやりたくなります。
ちょっとしたことで何かに興味を持って、「自分」の存在に悩んで、夢みて、ぶつかって、憧れて、信じて、汗だくになりながら都会中を走り回って。
そんな、中学生の青春の泥臭さとキラキラとドキドキを、ぜひ劇場でたくさんの子どもに、たくさんの大人に、体験していただきたいです。
映画を観終わってから、ふと映画のワンシーンを思い出すことがあります。
「おりゃあああ」って、走りたくなることがあります。
内人くんを、創也くんを、みんなを、この都会に感じることがあります。
配信開始になってから、主題歌をヘビロテしています。
もうすっかり、映画「都会のトム&ソーヤ」が日常の一部になりました。
こんなに素敵な映画に関わってくださったすべてのみなさま。
本当にありがとうございます。
今、早くもう一度観たくてたまりません。
きっとあなたの日常にも、ワクワクと懐かしさとときめきが訪れることでしょう。
全力で走りたくなる、夏が来ます。
Are you ready?
【独占取材】早稲田大×コロナ対策
コロナ禍の中、7.5億円の空調設備といった数々の対策を打ち出してきた早稲田大学。その裏側を教務部事務副部長・根本さんに突撃取材した。
「去年の2月くらいからコロナ危ないぞってことで、大学で『新型コロナウイルス感染症対策本部会議』っていう対策本部をすでに作っていたんですよ。」
根本さんによれば、対策会議は様々なメンバーで構成されている。会議の構成員は総長や大学理事、教務部、国際部、学生部など色々な部署のトップ。加えて、保健センターの教職員や医師免許を持つ先生も所属する。
「人数が多いことに加え、当初はコロナに対する知見も少なかったですし……。様々な視点、相反する意見も多々あり、諸々方針を決めるのは苦労しました。一斉オンラインにすることを決めるだけでも、この会議に限らず、最終的に判断する学術院長会でも相当紛糾しましたね。」
根本さん含め対策の中心を担うメンバーは、夜となく昼となく動いていたという。
早稲田大学の対面を重視する姿勢にどんな裏側があったのか聞いてみた。
「早稲田大学の強みって、日本や世界の各地から様々な個性を持つ人が集まるところだと思うんですよ。そういう学生さんたちが直接交わる機会をなんとか作ってあげたいと思っています。」
これからも対面でもオンラインでも質の高い授業を提供したい、と根本さんは語った。
「7.5億の空調設備」、実際何をした?【早稲田大学取材企画】
早稲田大学が対面授業を実施する理由として、度々登場する「7.5億の空調設備」。早大生にとって、もはやお馴染み。今回は、コロナ対策として設置した空調設備について、教務部事務副部長・根本さんにお話を伺った。
「十分な換気設備を持たない校舎では、対面授業の再開が難しくなります。多様な学生間での交流を重視する早稲田大として、空調設備には投資する価値があると判断されました。」
実際、2021年6月現在までに教室内でのコロナ感染は確認されていない。メディアや保護者から対面での授業を批判される際にも、十分な換気能力と教室内でのコロナ感染がないことを説明しているそうだ。
しかし、全ての校舎で空調設備を整備した訳ではないとのこと。「学生さんの中には、校舎の空調設備に変化がないと思った方もいるでしょう。実は、設備を改善する必要があったのは古い校舎が中心なのです。」
3号館や11号館といった比較的新しい校舎は、すでに厚生労働省が打ち出す換気に関するガイドラインを満たしている。だが、15号館や16号館のような築年数の古い校舎には設備の改善が必要だったのだ。
やはり、教育学部の16号館は古すぎたのか……。
根本さんは、換気だけでコロナ感染を防げるわけではないことも強調する。
「感染対策として換気は重要ですが、それ以上に個々人の意識が重要です。先生方と学生さんの体調管理や手指消毒、マスクの着用なしには感染は防げません。対面授業継続のため、ご協力よろしくお願いいたします。」
この記事を読んだ皆さんも、感染対策を万全に対面授業へ臨んでほしい。