早稲田大学マスコミ研究会

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世界で初めて映画「都会のトム&ソーヤ」を鑑賞したファンのひとりになった話【試写会レポート①】

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2021年6月29日火曜日、映画「都会のトム&ソーヤ」完成披露試写会。

よみうり大手町ホールは、大きな拍手で包まれました。

——この時間に立ち会うことができてよかった!

——この映画を観られて本当によかった!

心を満たすあたたかさを感じながら、私もただ力いっぱい、手を叩いていました。

 

出演者の方々の思いが、ファンの前で語られた瞬間。

世界で初めて、ファンの前で作品が上映された瞬間。

興奮と感動に満ちたその1日を、今回はレポートしていきます。

 

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さて、時は遡り、15時15分。

完成披露試写会の会場がある読売新聞ビルには、当日のスケジュールに奔走する関係者の方々の姿がありました。

ピリリとした緊張感が廊下にまで充満し、こちらもドキドキしてきます。

「このあと本当に完成披露試写会が行われるんだ……」なんて当たり前のことを、強く実感させられる空間なのです。

 

そして間もなく始まるのは、劇中でクラスメイトを演じ、試写会にも登壇予定の城桧吏さん、酒井大地さん、豊嶋花さん、渡邉心結さんへのインタビュー。

劇場で販売されるパンフレットに掲載される予定の座談会です。

 

インタビューを見学させていただくことになった私は、すごく光栄だと楽しみにしていたのと同時に、一抹の不安も感じていました。

だって、出演者のみなさんが話されている様子を至近距離で目撃できちゃうんですよ⁉

小学生くらいのころからの原作ファンの私は、城さん、酒井さんが演じられた主人公の内人くん、創也くんはもちろんのこと、豊嶋さんが演じられた美晴ちゃんも、渡邉さんが演じられた真田女史も、ずっと大好きなキャラクターです。

大好きな作品の実写化なんてそれだけで感無量なのに、その出演者の方々がお話しされている様子を間近で拝見できるなんて、滅多にあることじゃありません、恐れ多すぎる。

一方で、だからこそ、その時に自分がどんなことを考えるのか予想できず、「勝手な理想像を押し付けて失礼な感想を抱いてしまわないか」と、見学前は少し心配していたんです。

 

さて、実際に拝見するとどうだったのかといいますと、このレポートを書かなければならないことも忘れ、出演者の方々のお話に聞き入っていました。

インタビューって、もっと「聞かれたことに答えなきゃ!」という焦りみたいなものが漂うのかと思っていたんですね。

回答をひねり出す感じ、といいますか。

もちろん、インタビュアーさんの問いかけに出演者の方々は真摯に答えられていたのですが、緊張感よりも、楽しそうな空気感が非常に強かったのです。

他の方が質問の答えを考えている間はニコニコと見守っていたり、気軽にツッコミを入れたり、ツボに入って爆笑したり、お互いに暴露し合ったり。

いい意味で遠慮がなく、本当にクラスメイトなんじゃないかと思うほど、和気あいあいとリラックスして話されているのがすごく印象的で。

部屋から出た時には、頭が回らなくなるくらいふわふわとした感覚に陥っていました。

それほどに、みなさんの雰囲気が素敵で、心がいっぱいになったのです。

「この後観る映画は、絶対に素晴らしい映画だ」という確信が一層強くなりました。

 

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さあいよいよ、完成披露試写会。

間隔を開けて長く長く続く入場待機列。

会場に流れるのは、緑黄色社会さんが歌う主題歌「アーユーレディー」。

中学生くらいから大人まで老若男女集まったファン。

スクリーンには、映画のロゴが浮かび上がって。

見えるもの、聞こえるもののすべてが、刻一刻と迫るその時に向けて、ドキドキを高めていきます。

 

18時ちょうど、その時は来ました。

 

城桧吏さんから順に、壇上に出演者の方々がひとりずつ登場。

最後に河合勇人監督が登場し、7名の登壇者が一列に並びます。

舞台挨拶が、始まりました。

 

心がみるみるうちに満たされていく感覚。

出演者の方々を見ていると、思わずこみあげてくるものがあります。

 

ひとりずつ始まった挨拶を夢中で聴きながら、頭の片隅でふと疑問が浮かびました。

——なぜ自分は、こんなに感動しているんだろう?

出演者の方々を直接拝見するという意味では、先ほどのインタビューも同じ状況だし、むしろ距離ならインタビューの時の方が近い。

しかも舞台挨拶はまだ始まったばかりで、出演者のみなさんが登場しただけでなぜあんなに胸がいっぱいになったのか。

この感動はどこから来ているのか……。

 

その時、柳川博行役・森崎ウィンさんの挨拶が心に飛び込んできました。

 

「今隣にいらっしゃる僕の可愛い後輩たち、そしてこの作品の門出の日に僕も参加出来ることに喜びの気持ちでいっぱいです」(スターダスト オフィシャルサイトより)

 

その言葉がストンと落ちて、ああそうか、と目の前が開けた気がしました。

 

小学生のころからずっと追いかけてきた大好きな作品。大切な作品。

そのひとつの節目の日、「門出の日」に立ち会えていることが、どうしようもなく幸せなんだ。

だからこんなに私は感動しているんだ。

そう気づいたのです。

 

これが感動せずにいられますか! いられませんよ……。

手元にハンカチを準備していた自分、えらいぞ。

 

自分がなぜこんなにも心揺さぶられているのかがわかったことで、改めて自分の気持ちを自覚したのか、その後はハンカチの出番がたくさんありました。

 

酒井大地さんが「初めての相棒が桧吏でよかった」と語ったこと。

サプライズで流れたメイキング。

城桧吏さんが「ぼく——内人は」と言い直したこと。

挙げればきりがないほど感動のポイントが多くて、本当に大変でした……。

 

舞台挨拶のはじめ、特に城さん、酒井さん、豊嶋さん、渡邉さんが緊張されているのが、客席で観ている私にまで伝わってきて。

でも、インタビューの時に感じたクラスメイトのような距離感はそのまで。

考えを巡らせながらも、主演として力強くコメントされる城さん。

素直な気持ちを、そのまま言葉にしてくださろうとする酒井さん。

堂々とした佇まいと、はきはきとした話し方が心を奪う豊嶋さん。

無邪気で初々しくて、見ていると思わず笑顔になってしまう渡邉さん。

舞台挨拶を拝見して、いつの間にかみなさんのファンになっていました。

そして、トーク中に常に相槌をうって場を和ませてくださる玉井詩織さん、兄のように後輩を見守る森崎ウィンさんの存在に、心安らぐ自分がいて。

こんな素敵な方々が出演された、映画「都会のトム&ソーヤ」が完成したことが、本当に本当に嬉しいです。

映画完成、おめでとうございます!

 

——ここまでですでに心がいっぱいですが、やはり話さないわけにはいきません。

世界で初めて映画「都会のトム&ソーヤ」を鑑賞したファンのひとりになった話を。

といっても、内容については話せないので、これだけ言わせてください。

 

この映画を観ると、都会(まち)を全力で、息が切れるまで、走りたくなります。

忘れていた、忘れていたことにすら気づかなかった、中学生のあの日を思い出します。

いつの間にかできなくなっていた、できなくなっていたことにも気づけていなかったたくさんのことを、全力でやりたくなります。

 

ちょっとしたことで何かに興味を持って、「自分」の存在に悩んで、夢みて、ぶつかって、憧れて、信じて、汗だくになりながら都会中を走り回って。

そんな、中学生の青春の泥臭さとキラキラとドキドキを、ぜひ劇場でたくさんの子どもに、たくさんの大人に、体験していただきたいです。

 

映画を観終わってから、ふと映画のワンシーンを思い出すことがあります。

「おりゃあああ」って、走りたくなることがあります。

内人くんを、創也くんを、みんなを、この都会に感じることがあります。

配信開始になってから、主題歌をヘビロテしています。

もうすっかり、映画「都会のトム&ソーヤ」が日常の一部になりました。

 

こんなに素敵な映画に関わってくださったすべてのみなさま。

本当にありがとうございます。

今、早くもう一度観たくてたまりません。

 

きっとあなたの日常にも、ワクワクと懐かしさとときめきが訪れることでしょう。

全力で走りたくなる、夏が来ます。

 

Are you ready?