一足早い「夏」。UNIDOL2021 Summer 関東予選1日目【独自取材&レポート】
今回はそのユニドル関東大会予選一日目の各チームパフォーマンスレポート、さらに最後には決勝進出チームに頂いた特別コメントを掲載しております。是非最後までご覧ください!
★.ユニドルとは?
——女子大生たちによるアイドルコピーダンスナンバーワンをかけた、日本で一番熱い大会である。
2011年から始まった本大会だが、2021冬は新型コロナウイルスの影響で決勝が行われなかったということで、実に3大会ぶりの決勝開催ということになる。
オンライン観覧でも会場の熱い雰囲気が伝わってくる。声だし・飛び跳ねなどが禁止されている分、観客たちが振るペンライトや拍手にはいつも以上に熱がこもっていた。直接的な歓声や叫び声は聞こえないものの、以前のような活気を十二分に感じることができる大会となっていた。
<ルール>
各出場グループに与えられるパフォーマンス時間は7分30秒。
ダンス・表現力・個性・演出・魅了度、以上5つの項目から審査される。
審査員表と観客による得点票で結果を決める。
関東予選1日目では3チーム、2日目4チームが決勝進出チームとして選ばれる。
大会テーマは、“なつやすみ”。
出場者にとっては、努力が実を結ぶ大会に、
観客にとっては、ユニドルを通じて非日常な休息を満喫できる大会になるように、という思いからのテーマだ。
関東予選一日目の出場チームは以下の8チーム。(残念ながら、新型コロナウイルスの影響で参加できなかったチームもあった。)
審査員は以下の3名の方々。
アソビシステム株式会社CCO兼エグゼクティブプロデューサー 稲着達也氏
振付師 岡本和子氏
チーフプロデューサー M氏(今回は事情により伏字)
各チームパフォーマンスレポート
1.きりんれもん F女学院大学
26時のマスカレイド 『ハートサングラス』
・黒のシックなワンピースに、ふわりとしたネクタイがおしゃれで華やかな印象。モノトーンで品よくまとまっている、大人っぽい衣装となっていた。
・振付を効果的に使った表現が多く、一人ではあるものの、舞台を満遍なく使っているおかげかまったくそれを感じさせない華やかさだった。
・ハートを作るポーズがキュート!また、拍手を呼びかけるような振り付けもあり、声を出せないという状況下で最大限会場を盛り上げた。さらに、間奏ではマイクなしの声掛けも!会場の観客との一体感を感じた。
夢みるアドレセンス 『メロンソーダ』
・元気ではじけるような曲調。見ているこちらも元気をもらえる!キャッチ―な振付が印象的だった。
9nine 『Cross Over』
・打って変わって少ししっとりとした曲調。サビでは全身でしなやかな動きを表現した大人っぽい振り付けが多く、先程の曲から印象ががらりと変わる。
・「最後までたのしんで~!」という観客思いのコメントに、これからの大会への期待も高まる。最後まで楽しむ……!ありがとう泣
2.Like 桜美林大学
・パニエがフリフリとした衣装はまさに“ザ・アイドル!”という印象を受けた。お祭りをテーマにした作品になっている。
・かなりメタルな印象。個性が際立っていた。激しいダンスが続き、他のグループにはない表現が目を引いた。
・画面に映される歌詞に、さらなる臨場感を引き立てられる。
・途中のソロは、会場の空気感が少し変わるほどのインパクト。メンバーの掛け声とともに、会場のテンションも上がってゆく!
モーニング娘。 『みかん』
・がらりと変わってかわいらしい印象。カラフルな照明の下で、メンバーの色とりどりのパニエがとても映えていた。
・メンバーの息がぴったりと合った、間奏での振付は目を見張るものがある。
・人数が多いものの、ソロ、舞台の使い方が上手なので全体に目が行き届き、個性が際立っていると感じた。
FES TIVE 『ドンドコ祭リズム ー燃え上がれタイコちゃんー』
・メンバーが1人ずつ参加していくような入り。各々の個性が際立つ。舞台をダイナミックに使った振り付けが多く、迫力があった。後半の曲にも関わらず、激しい振り付けがあるサビ。
・そしてまさかのラップも盛り込まれていた! コンテンツ力の高さに驚きを隠せない……。太鼓をたたくパフォーマンスが随所に織り込まれ、会場もお祭りムードで盛り上がった。
・最後は「バイバーイ!」と元気に去っていった。こちらまで元気になるようなパフォーマンスをありがとう!バイバイ(´;ω;`)
3.SPH mellmuse 上智大学
・赤と黒の二色でまとめられた、小悪魔的なかわいさがある衣装で登場。アイドルらしいキュートさと、ロックでかっこいい印象のバランスがとても良かった。
SUPER☆GIRLS 『赤い情熱』
・赤の照明が効果的に使われており、衣装が映えていた。メンバーの振り付けもばっちりあっていて一体感がある。かっこよく勢いのあるパフォーマンスが見ものだ。
・衣装チェンジ。白くてカワイイアイドル全開!な感じ
アンジュルム 『キソクタダシクウツクシク』
・黒と白でまとめた大人っぽいモノトーン調の衣装。パフォーマンスも迫力があり、世界観に引き込まれる。振付も個性的!
虹のコンキスタドール 『響け!ファンファーレ』
・虹色の衣装がかわいい。掛け声で会場の雰囲気も明るく!
・お尻をフリフリする振りでは、パニエについたリボンが揺れる。
・サビでの一体感!ラインダンスが元気な印象。
・メンバーカラーにあった背景の文字色。細かいこだわりを感じる。
・虹色の照明が最高!最後のポージング、色がそろえられた配列がキレイ~!ありがとう~!
4.もふねる K大学
・清楚かつカワイイを兼ねそろえた衣装。白くてふわふわとした女の子らしい印象だった。
シュークリームロケッツ 『君のAchoo!』
・始まりは神秘的な曲調の入りにうっとり……
・背景には手書きの絵が使われている。ピュアであどけなさの残る雰囲気にぴったりだった!
・途中のサビでは、背景の三人の似顔絵と舞台上のフォーメーションがリンクしており、こだわりを感じる構成。全体的な三人のフォーメーションが美しく、息がぴったりとあったパフォーマンスだった。
・どこか儚い雰囲気を醸し出すような曲の印象にぴったりと合った衣装だと感じた。
・二つ目のサビでのリボンを振るような振り付けや、存在感のあるスニーカーなどの様々な部分が、三人の息の合うパフォーマンスをさらに引き立てていた。
夢みるアドレセンス 『メロンソーダ』
・アイドルらしいキュートな曲調!3人が順々にソロを踊り、後ろの2人がそれを引き立てる。ボーカルに自然に目が行くような構成になっていて驚く。3人が手を振るような振付、さらには舞台前に座り観客側ぎりぎりまで近くに来てくれるような演出に、会場も大きく盛り上がっていた。
リルネード 『ラッタパリニャ』
・一転してかっこいい。フラメンコのように大きくスカートを振る振付が印象的。だからロングスカートだったのか……!背景の激しさもさらにパフォーマンスを引き立てた。
今までのチームとは違い、三人の世界観に引き込まれるような終わり方で幕を閉じた。
——この 4チームで前半戦が終わった。MCの言葉通り、まさに全てのチームが優勝候補という感じだ。どのチームも随所にこだわりが盛り込まれ、個性を引き立てるような演出が見られる。これは後半戦にも期待が高まる……!
5.chocolat lumière K大学
・新メンバーも入り、新たな一面に期待。
MIGMA SHELTER 『69』
・一糸乱れぬキレのある踊りが、曲の雰囲気とベストマッチしていたステージ。
DIALOGUE+ 『大冒険をよろしく』
・先ほどとは印象の異なるかわいくキュートに決めた踊り。衣装も大きなリボンがあしらわれていてとてもかわいかった。
手羽先センセーション 『夏情気性』
・今回のテーマ「夏休み」に合っている、爽やかなステージ。1曲目から3曲目まですべて違う曲調のセットリストで、次はどんな姿を見せてくれるのかとワクワクした。
SUPER☆GiRLS 『はじまりエール』
・映像に、”過去の練習風景”とともに”一緒に踊る仲間への思い”が込められているのを見て、胸が熱くなった。可能性を広げ続ける彼女らの姿にエールをもらえた。
6.ヒロインは更新中♡ K大学
・今大会初出場の2人組アイドル。
シュークリームロケッツ 『君のAchoo!』
・初登場とは思えない二人の息ぴったりなダンス!
櫻坂46 『なぜ恋をして来なかったんだろう』
・曲の歌詞の動きに沿いながら、2人でステージ上を移動するシーンがとても美しかった。
ハニースパイスRe. 『Happy』
・対照的な2人を象徴するかのようなダンスに、この曲がヒロインは更新中♡の持ち歌かと錯覚した。
7.Bombs! 筑波大学
・キャッチコピーは「笑顔弾ける爆弾娘!」
HKT48 『最高かよ』
・ステージに上がった途端、その名に恥じないハジける笑顔とキラキラの衣装に圧倒された。もしコロナがなければコールが大声で出来て楽しかっただろうな、と想像できたステージ。
手羽先センセーション 『ウノウクノウカノウサノウ -手羽センver.-』
・映像のコミカルさとキレッキレのダンスのギャップにびっくりした。
SUPER☆GiRLS 『夢限大FOREVER』
・どんなに疲れていても最後まで笑顔を崩さないその姿勢に、もはやプロなのではと感じた。元気に踊る姿は私たちに最高の「夢」を見せてくれた。
8.かめれおん T大学
・冬大会でのCapriccioを改名し2回目の1人での出場。
欅坂46 『月曜日の朝、スカートを切られた』
・1人での出場が不利でないことを誇示するかのようなアクロバティックなダンス。最初から度肝を抜かれた。
欅坂46 『Nobody’s fault』
・パフォーマンスを決めた時の不敵に笑った表情がとてもかっこ良かった。
平手友梨奈 『角を曲がる』
・スカートを巧みに操るダンスで、ターンした瞬間のフワッと広がる所が綺麗だった。ひとつひとつの所作に迫力が感じられた。
★.SECRET GUEST
暗転した後、チャイムが鳴って注意事項がアナウンスされた。いよいよシークレットゲストの登場。照明が激しく点滅した後、虹色に変わる。以前までなら、ここでアイドルと観客のコールアンドレスポンスで会場が一体となったのだろう。声出しや飛び跳ねが禁止されているのが残念だ。
愛乙女☆DOLLが本日のシークレットゲスト。挨拶もそこそこに、パフォーマンスが始まった。
『流れ星』
青の照明とミラーボールの光が流れ星のようにメンバーへ注ぐ。フォーメーションがこまめに変化してメンバー1人1人の魅力がよく分かる、1曲目にふさわしい選曲だった。固定撮影と移動撮影の2カメラから配信されていたが、移動撮影は表情や衣装がより分かる。配信ライブの強みだと思った。
『セツナツ、ダイバー』
2曲目は夏の幕開けにふさわしい曲。気になる人への気持ちをメンバーがにこやかに表現した後、切ない顔で「花火大会での二人の様子」を歌い上げてたのが印象的だった。全員が後ろを振り向くフォーメーションでエンド。見返り美人はやっぱりグッと来る。
ここでMC。
「いつでもあなたのお人形♪ 愛乙女☆DOLLです」と自己紹介から始まった。
会場の人数制限でお客さんがいつもより少ないにも関わらず、自分たちを知っているお客さんがいることにほっとしていた様子。
おととい新メンバーが加入し、今年は結成10周年とのこと。
「ユニドルに出場するグループがよく愛乙女☆DOLLのコピーをしていると知って嬉しいです。今回はコピーしてもらうことの多い曲をやります」と言って次の曲へ。
『ビターチョコ・バレンタイン』
前の2曲とは打って変わって大人っぽい曲。ライティングや振り付けも色っぽい演出に変わった。好きな人を想っているだけではいられない乙女心をしっとりと、力強く歌う。喜びから切ない恋心まで、多種多様な感情を表現できるのが愛乙女☆DOLLの魅力だ。
『カレンダーガール』
アイドルらしく、笑顔で歌って踊る曲でラストを飾る。
2人ずつハイタッチしたり、シンメがあったりとメンバー同士の関係性を想像できる曲だった。聞いてるだけ、見てるだけでキュンキュン来るのが最高。新宿ReNYが今日の最高気温を記録したのでは、と思うくらい熱いライブだった。
衣装のコンセプトは共通しているものの、メンバーの魅力に合わせて微妙にデザインを変えているのが分かった。髪型もミニハットから三つ編み、巻き髪まで多様なスタイルだった。今回はパフォーマンスを集中して見ていたが、次に観る際は衣装や歌声にも注目したい。
「いつでもあなたのお人形♪ 愛乙女☆DOLLでした!ありがとうございました~」と再び名乗ってライブが終了。メンバーがそれぞれ感謝を伝えながら退出。出演時間約20分だったが、愛乙女☆DOLLの魅力がぎゅっと詰まったライブだった。
★.結果発表
全てのアイドルグループがステージにそろった。メンバーみなマスクかマウスシールドを着用しており、皆の表情がはっきりと確認できないのが残念だ。手を振るメンバー、緊張して結果を待っているメンバーなど三者三様の様子である。
愛乙女☆DOLLもステージに出揃い、いよいよ一位から発表。
第1位は審査員投票1位、会場投票1位、オンライン投票2位
「筑波大学/Bombs!」
一瞬声をだしかけるも、すぐにほほえんで写真撮影に臨んだ。安堵と喜びの入り交じった顔のメンバーにこちらも顔がほころんだ。
予選1位通過を目指していたため、この結果を獲得でき嬉しいとのこと。1年以上待ったお客さん、メンバー、裏方のスタッフに感謝を伝えていた。
第2位は審査員投票2位、会場投票2位、オンライン投票1位
「上智大学/SPH mellmuse」
真っ先にお客さんへ感謝を伝えた。「コロナ禍の中で、メンバーで協力できたのはよかったが、10大会連続で予選一位通過だったのに、この結果となり悔しい」と涙ぐんで話していた。
第3位は審査員投票4位、会場投票6位、オンライン投票3位
「T大学/かめれおん」
ソロアイドルの決勝進出ということで、司会も驚いていた。本人も予想外のようで、言葉が出なかったようだ。「びっくりしているけど、決勝でもがんばりたい」とのこと。
結果発表の後、「大学生のみなさんのがんばってる姿に元気をもらえた。決勝でもかんばってほしい」と愛乙女☆DOLLからエールが送られた。
また、決勝と同時に敗者復活戦がある。今回、惜しくも予選通過とならなかったグループも、敗者復活戦で決勝ステージにあがるのを楽しみにしている。
最後はみんなで手を振りながらステージを去った。これにてユニドル関東予選大会1日目終了。
★.決勝進出3チームより特別コメント
決勝に進出した3チームにご回答いただきました!
【Bombs!】
1.自分たちのチームの特色やアピールポイント
私たちBombs!のキャッチコピーは「笑顔弾ける爆弾娘」です!その名の通り、明るく、楽しく、弾ける笑顔で!お客さんとの一体感も大事にしながらパフォーマンスをしています!一人一人の個性を大切にしながら、まとまったときに爆発的な力を発揮できるチームです!「爆」という勢いを感じさせるような、常に進化し続けるチームを目指しています!
2.予選を終えての感想
Bombs!の今までの最高順位である第1位で予選突破できて、素直に嬉しく思います!久しぶりの大会出場で少し不安もありましたが、今までやってきたことは間違ってなかった、お客さんに私たちの「ステージを楽しむ」という気持ちが伝わった結果だと思うと、本当に頑張ってきて良かったなという気持ちでいっぱいです!
3.予選でのパフォーマンスの見どころ
今回はBombs!の伝統をそのまま引き継いだような王道楽しいセトリになっているので、1曲目から3曲目まで通してぼむずらしい、楽しく弾けて勢いのあるパフォーマンス全てが見所です!
4.決勝への意気込み
この予選の結果を自信に変えて、どのチームにもない唯一無二のぼむずらしい個性を決勝でも見せつけて、ぼむず革命を起こします!絶対優勝します!!
【SPH mellmuse】
1.自分たちのチームの特色やアピールポイント
チーム名のSPH mellmuseには蜂蜜のように甘くて可愛い曲から女神様のような美しくてカッコイイ曲まで踊るという意味が込められています。チームのコンセプトである「あなたのために、あなたとともに」をモットーに皆さんに楽しんで貰えるパフォーマンスをしています。
2.予選を終えての感想
1位通過を目指してきたし、10大会連続で予選1位通過してきたので申し訳ない気持ちと悔しい気持ちで一杯です。
3.予選でのパフォーマンスの見どころ
4曲でそれぞれ違ったSPH mellmuseを見ることができます!雰囲気の変化や4曲異なる衣装にも注目して欲しいです!
4.決勝への意気込み
この悔しさをバネに決勝では全国優勝します!!
【かめれおん】
1.自分のチームの特色やアピールポイント
『かっこかわいい、美しい』がモットー。本家の再現度にも拘っています。かめれおんが体の色を変えられるようににどんなジャンルの曲に染まる変幻自在なパフォーマンスができることを目指しています。
2.予選を終えての感想
ステージ上で全てを出し切れてものすごく達成感に満たされました。それが結果としていい形で出たと思います。
3.予選でのパフォーマンスの見どころ
本家の再現度の高さ。ダイナミックさ。
4.決勝への意気込み
初の決勝進出、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。次も唯一無二のステージを作り上げられるように頑張ります。
一足早い「夏」
UNIDOL2021 Summer関東予選1日目は、出場したそれぞれのチームや運営の方々によって、コロナ禍のもとでも無事開催することが叶った。チームそれぞれが自分たちの限界を7分半のパフォーマンスにかける姿に、私たちは胸を熱くさせて一足早い「弾けるような夏」を感じることができたのではないだろうか。